研究テーマ:基盤研究

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衛星リモートセンシングデータ及び地上測定データを融合した大気環境の広域評価に関する研究(平成23~25年度)

研究体制
  • 研究代表者:赤塚 慎(生気象学研究室)
  • 共同研究者:宇野 忠(生気象学研究室)、杉田 幹夫(環境計画学研究室)
  • 協力研究者:竹内 渉(東京大学生産技術研究所)、大吉 慶(宇宙航空研究開発機構地球観測研究センター)
研究の背景

ヒートアイランド現象は熱大気汚染と捉える事ができ、気温の上昇により熱中症発症率及び大気汚染物質濃度の増大など、複合的な人体への影響が懸念されている。 県民の誰もが安全で健康、快適な暮らしを送ることができる県土の実現を支援する具体策の一つとして、各地域のヒートアイランド現象緩和や大気汚染対策を考慮した都市計画に役立つ都市環境気候図の作成が考えられ、都市環境気候図を整備し各地域の実態を市民や自治体等に周知することは、都市環境問題に対する住民意識の向上にも役立つと考えられる。

都市環境気候図の作成にあたり、地上での気温測定や大気モニタリングは重要であり、住民が生活している大気環境を考えると数百mから数kmの間隔で測定する必要がある。しかし、そのように密な観測網を広域にわたって整備することは容易ではない。

そこで、広域にわたって均質な空間精度で都市とその周辺地域を同時に観測することができる人工衛星で取得したデータと、ある限定されたエリアで測定された地上測定データを融合し、県全域の大気環境の広域評価手法の開発が望まれる。

研究の目的

本研究は、県民の誰もが快適な生活を送ることができる地域づくりに資するための県全域都市環境気候図作成を目指し、衛星リモートセンシングデータと地上測定データを融合した広域大気環境の評価手法の開発を行うことを目的とする。

研究の目標

衛星リモートセンシングデータ及び地上測定データを用いて、県全域に適応可能な、

  1. 気温分布の実態把握手法
  2. 湿度分布の実態把握手法
  3. 大気汚染物質濃度分布の実態把握手法

の開発を目標とする。