特定研究
富士山火山防災における観測及び情報の普及に関する研究

研究代表者
輿水達司(山梨県環境科学研究所 地球科学研究室)
共同研究者
内山高(山梨県環境科学研究所 地球科学研究室)
鵜川元雄(防災科学技術研究所)
研究期間
平成19年度~21年度

研究目的

富士山の火山活動に関する情報の共有化を図ること及び収集されたデータを基に、富士山に関する溶岩流をはじめとする火山現象につき、富士山麓の地形・地質条件を考慮した上でシュミレーション等の作成を行う。

研究目標

  • 地震の観測・監視の充実
  • 火山活動に関連する地下水水位・水温変動の火山性観測・監視の充実
  • 溶岩流等の火山現象の復元
  • 溶岩流等の3次元映像の作成
  • 観測データの経時変化の表示
  • 富士山の地下の活動状況の立体的表示

全体の研究計画

山梨県環境科学研究所は富士山の麓に位置し、富士山の火山活動に関する研究につき、今までに関係の研究機関との連携を図り情報の共有化に努めてきた。今後 も引き続き、火山性地震の観測・監視システムの充実および観測情報の共有化が求められている。さらに、集積されたデータ等の地元住民や観光客への周知等が 期待されている。

富士山の噴火予知のために、山体変動の調査の全てを本特定研究でカ バーすることは無理であり、本研究においては特に火山性地震や地下水の水位・水温等の観測・監視を継続的に実施する。これら以外の富士火山に関係する観測 データの収集にも努め、さらに溶岩流の過去の調査研究データを基に、とりわけ北麓地域側における溶岩流動現象につきシュミレーションを行う。このような成 果をもとに、火山噴火現象の規模の大小に応じた溶岩流の活動の及ぶ範囲や溶岩等の到達時間などを明らかにし、これらの現象を容易に把握できる3次元映像を 作成する。