外来研究員紹介

環境科学研究所では、現在外国人研究員が2名おります。昨年の12月より7ヶ月の予定でドイツから来日した生気象学研究室のヨアキム・ロート博士(Joachim Roth, Ph.D.)と科学技術庁(S.T.A.)の援助を受けて、本年5月より3ヶ月の予定でインドから来日した地球科学研究室のアマンジット・シン・サンドゥ博士(Amanjit S. Sandhu, Ph.D.)です。

この2名に今回の来日の研究目的、日本の印象等についてをインタビューしてみました。

生気象学研究室 ヨアキム・ロート博士

Q.ドイツではどのような研究をしているのですか?

A.現在、ギーセン大学の助教授として、感染や局所の炎症によって産生されるサイトカインと言う物質の役割を研究しています。そのかたわら、医学部、歯学部や医療技術部の学生に生理学を教えています。


Q.当研究所ではどのような研究をしているのですか?

A.この新しい山梨県環境科学研究所生気象学研究室で、「発熱と体温調節の中枢神経メカニズム」を柴田研究管理幹、宇野研究員、助手の梶原さんと共に行っています。発熱は私たちにとっても大変身近な問題ですので興味のある研究テーマです。


Q.6月末に帰国されますが、当研究所の思い出を聞かせて下さい。

A.柴田博士他研究員のご協力と素晴らしい研究設備により、期待していた以上の研究成果を得ることができましたことは大変幸せに思います。また、7ヶ月間健康が保てたのは、毎日助手さんたちが昼弁当を頼んでくれたからです。みんなおいしかったけれど、なかでも中華丼が大好きになりました。体重も少し増えました。研究所の皆さんと食事に行ったり、飲みに行ったりしてとても楽しい生活が送れました。カラオケやボーリングなど初めて体験するものも多く、親睦旅行で行った熱海では温泉にも入ることができとても感激しました。今度は彼女を連れて観光で日本に来たいと思っています。


ロート写真
ヨアキム・ロート博士

地球科学研究室 アマンジット・シン・サンドゥ博士

Q.インドではどのような研究をしているのですか?

A.インドの首都ニューデリーの少し北西に位置するグルナナクデヴ大学(Guru Nanak Dev Univ.)で講師として教育に携わり、研究は主に地球科学関係(地震、火山、岩石の年代測定等々)のことを行っています。


Q.来日のきっかけは?

A.今から10年程前の国際学会で、環境科学研究所の輿水主任研究員と知り合いになり、その頃から火山の多い日本に来て研究をすることを希望していました。今回、科学技術庁の奨学金制度によってようやくその希望がかないました。今回の来日を可能にして下さった山梨県環境科学研究所、及び科学技術庁の関係の方々に御礼申し上げます。


Q.当研究所ではどのような研究をしているのですか?

A.富士山や八ヶ岳の火山岩類を中心に研究を進めています。来日は勿論今回が初めてになりますが、既に私は南九州の火山岩類について鹿児島大学やトロント大学などと共に研究を進めているため、将来再び日本にくることがあるかもしれません。


Q.日本の印象はいかがですか?

A.インドにくらべ緑が多く、しかも空気が大変きれいな点が特筆されます。本国にいる家族とは連絡をとっていますが、私からの情報を受けて、妻は緑豊かな日本に憧れて自分も日本に来てみたいと言ってます。富士山や富士五湖、甲府の街並みそして日本の家族の風景をビデオに納めて持ち帰り、家族や友人に見せたいと思います。

サンドゥ写真
アマンジット・シン・サンドゥ博士

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