富士山シンポジウム2008
「富士山の自然特性の重要性と保護保全に向けて」

本シンポジウムは、環境科学研究所が行ってきたプロジェクト研究「森林による地球温暖化ガス吸収効率に関する研究」、「富士山の自然生態系の循環機構に関する研究」、「富士山の火山活動に関する研究」の研究成果を県民に広く知ってもらうこと、また県民に富士山の自然保護保全についてともに考える場を設けることを目的に企画しました。

また、現在当研究所のアカマツ林内に、つくばの(独)森林総合研究所により、アカマツ林の二酸化炭素吸収量の推定を目的としたタワーが建てられています。本シンポジウムでは招待講演として、(独)森林総合研究所・気象環境研究領域長、大谷義一博士を招き、タワーによる森林の二酸化炭素吸収量推定の原理や重要性をわかりやすく解説を頂きました。さらに、アカマツ林でこれまでに得られた結果についても大谷博士による講演がありました。参加者は少なかったもののより深い議論ができ、今後の研究についていろいろと参考となる意見があり、非常に有意義なシンポジウムとなりました。今後も機会あるごとに富士山の自然に関するシンポジウムを行っていきたいと考えています。

期日:平成20年6月21日(土曜日)12:50‐16:45
場所:山梨県環境科学研究所:本館ホール

プログラム

趣旨説明 12:50~13:00
中野隆志(山梨県環境科学研究所、自然環境・富士山火山研究部 研究員)
第1部【招待講演】 13:00~14:00
剣丸尾アカマツ林の二酸化炭素吸収量の推定‐地球温暖化と森林の二酸化炭素吸収量評価のためのタワー観測の役割
大谷義一((独)森林総合研究所気象環境研究領域 領域長)
第2部【プロジェクト研究報告会】 14:10~15:45
「森林による地球温暖化ガス吸収効率に関する研究」の成果報告
杉田幹夫(山梨県環境科学研究所、地域環境政策研究部 研究員)
「富士山の火山活動に関する研究」の成果報告
輿水達司(山梨県環境科学研究所、自然環境・富士山火山研究部 部長)
「富士山の自然生態系の循環機構に関する研究」の成果報告
中野隆志(山梨県環境科学研究所、自然環境・富士山火山研究部 研究員)
第3部【総合討論】 16:00~16:45
パネラー:大谷義一、輿水達司、北原正彦、安田泰輔、杉田幹夫
司会:中野隆志