実施報告
第21回山梨環境科学講座 「地球温暖化を考える」 「昆虫類からみた地球温暖化」 北原 正彦 〔当研究所 主幹研究員〕 「黄砂からみた地球温暖化」 輿水 達司 〔当研究所 研究管理幹〕 |
講座の流れ
14:10〜15:00 講演U「富士山における温暖化の影響」 増澤 氏 15:00〜15:10 休憩 15:10〜15:30 講演V「昆虫類からみた地球温暖化」 北原 氏 15:30〜15:50 講演W「黄砂からみた地球温暖化」 輿水 氏 15:50〜16:00 ディスカッション(まとめ) 座長 輿水 氏 |
環境科学講座を終えて 「地球温暖化を考える」をテーマとして、5月17日(土)に第21回山梨環境科学講座08を実施しました。 今回の講座は、南アルプス芦安山岳館長 塩沢久仙氏と静岡大学理学部教授 増澤武弘氏を講師にお招きしました。また、当研究所主幹研究員の北原正彦、当研究所研究管理幹輿水達司両所員にも温暖化に関してお話をしていただきました。 塩沢久仙氏には「南アルプスの自然、その今昔」という演題で、豊富な資料映像を基に、近年のキタダケソウの開花時期ついて、温暖化との関連を示していただきました。かつてはカモシカを見ていた高山には、ニホンジカが集団で高山植物を食い荒らしていたりしている現在の状況をお知らせいただきました。 また、増澤武弘氏には「富士山における温暖化の影響」と題して、永久凍土の標高が、ここ30年間で100mも上昇している具体的な観測結果を提供していただきました。 当研究所の北原正彦主幹研究員には「昆虫類からみた地球温暖化」のテーマで、南方系のチョウが北上している実態について。 輿水達司研究管理幹には「黄砂からみた地球温暖化」を地球の温暖化と寒冷化のリズムと黄砂の量についての相関関係を示してくれました。 各講師の講演後に行われた質疑応答では、今回の講演会のコーディネイターである本研究所の輿水達司研究管理幹を座長として多くの質問が出されました。 その内容は、初歩的なものから専門的なものまで幅広く多く出され、講演の内容をさらに深めたり、具体的な例が出されたりしてとても活発で有意義な時間になりました。 中には、温暖化の原因についての根本的な議論を要望したものもあり、IPCCでは95%の確率で温暖化の原因が人為的なものであるという結論に達していることを確認した場面もありました。 当日は県内外より多数の参加があり、改めて地球温暖化への関心の高さを認識させられました。講座が終わってからも各講師に質問している人がおり、アンケート結果からも継続を望む声が多数寄せられ、とても充実した講演でした。
*当日、NHK/YBS/山梨日日新聞社の取材。報道される。 |
受講者の感想等(アンケートより抜粋)
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