実施報告

第24回山梨環境科学講座
 講座テーマ

「暑さ寒さと暮らしの科学」


  2011.06.11 13:15
〜16:30 山梨県環境科学研究所 1Fホール

講義 

 「環境に優しく、温熱的に快適な衣服とは」

  薩本 弥生 氏 〔横浜国立大学 教育人間科学部 教授〕


 「暑さを乗り切る緑のカーテン活用法

  宇野  忠  氏  〔本研究所 環境健康研究部 生気象学研究室 研究員〕

 

 「快適な地球環境の形成を目指して」 

  永井 正則 氏 〔本研究所 副所長 〕

 

参加者数49名

 


講座の様子(スナップ写真)を見る

講座の流れ


13:10〜13:15 ガイダンス

13:15〜14:45「環境に優しく、温熱的に快適な衣服とは」  薩本氏

14:45〜15:30 「暑さを乗り切る緑のカーテン活用法」  宇野 氏

15:30〜15:40 休憩

15:40〜16:20「快適な地球環境の形成を目指して 永井 氏

16:20〜16:30 総合討論

内容

 薩本弥生横浜国立大学教授が、着用から考えるエコロジーライフの講座を行った。クールビズとは何か。冷房の設定温度をあげる必要性や着衣による温度変化。素材による吸水性の違いや開口部の開口条件の効果による温度変化。ウォームビズでは、着衣の保温性に影響する要因や素材による通気性による保温性の違いについての講義を行った。今夏を快適に乗り切るために涼しい素材を使い、涼しい着方で乗り切れることを解説してくれた。

 宇野忠研究員は、1.県内の夏の暑さと熱中症の発生状況。2.緑のカーテンとは? 県内の実施状況。3.緑のカーテンの効果の測定。4.緑のカーテンとスダレの違いは? 5.緑のカーテンの効果的な設置方法を考える。の5項目についての講義を行った。

  最後に永井正則副所長から人の体温について解説があり、熱中症発生のメカニズムや睡眠サイクルや睡眠の質を上げ、快適な睡眠に与えるラベンダーの効果などについての講義が行われた。

  講演のあと総合討論として、アルコールが睡眠に与える影響の質問や和服における天然素材と合成素材の効果の違い、効果的な緑のカーテンの使用法、節電対策における熱中症の発生の危険性などについて討論が行われた。天候が不安定で参加人数が少ないこともあったが、参加者は、この夏に節電を行いながら、快適な生活を送る工夫について考えることが出来た。

受講者の感想等(アンケートより抜粋)

・生活に役立てられそうです。

・緑のカーテン活用により、省エネや温暖化防止につながることの大事さを感じました。有効活用していきたいです。

・緑のカーテンや、クールビズまたそれらと関連した健康問題と本当に身近な関心ごとをセットで取り上げていただき、よかったです。参考になりました。

・地球温暖化防止は、一人ひとりの工夫である程度できることがわかり、実行していきたいです。

・身近なことが科学的に説明されていてよかったです。自分の家でも「緑のカーテン」を試してみようと思いました。

・昨年よりも興味深く楽しめました。

・まだまだいろいろな工夫ができると思いました。昔の人の生活をもう一度考えてみる必要がありそうですね。

・たくさんのことを感じましたので書ききれませんが、今睡眠に不安があり、途中覚醒が長くて困っているので、香りの効果ということにたいへん興味を持ちました。さっそく実用してみたいと思いました。

・原発事故による発電量の低下から、クールビズについてはタイムリーでよかったです。